鍼灸・漢方外来

2015-06-08

ペットの寿命が延びて、慢性疾患・腫瘍性疾患や老化に伴う体の変化に向き合う機会が増えています。
その中で、西洋医学による治療だけではなく、「より副作用の少ない治療」や「体質改善につながる方法」などを探されている飼い主さんも多くなって来ています。

東洋医学・中医学では、健康とは、体のバランスが取れている状態、不調はそのバランスが崩れた状態と捉えています。
鍼灸・漢方治療は、その崩れたバランスを元に戻してあげることを目指しています。

症状が出ている部位(外耳炎なら耳、皮膚炎なら皮膚、足の痛みなら足)だけをピンポイントで狙うのではなく、耳と関連する他の臓器が傷んでいないか、弱っていないか、全身を診て、バランスの崩れているところを探し、そのバランスを調整して、症状を改善していき、さらには再発しにくい体作りまでしていくことをゴールと考えています。

症状が消えたら終わり、では、西洋医学の治療と大差なく、漢方を使っていても、お薬を止めてしばらくするとまた外耳炎の症状が再燃することになってしまいます。そこで、今度は「少しくらい気温が高いからといって、簡単にお耳の中で菌が増えてしまう(バランスを崩してしまう)ような体」を「少々の外的ストレスがあっても自分でバランスを元に戻せる体」にしていくための「養生」に入っていくことになります。

治療期間としては「症状が消える」ことをゴールにするより長くなりますが、「再発しにくい」、あるいは「重症化しない」ことをゴールにしていきますので、「良い状態」を長くキープできることにつながります。

当院では、ほぼすべてのペットを対象に、「中医学的な視点からの診察」を心がけ、どのような症状で来院されても、またワクチン接種で来院されても、可能な限り全身をくまなく診察するようにしています。

 

鍼灸・漢方治療

動物にも、人間と同じように全身に「ツボ」があり、ツボとツボの間には「経絡」という「通路」のようなものがあります。ツボは背中に多くありますので、そちらを中心に、足や、場合によってはお腹のツボも刺激しながら、痛みを取ったり、血流を良くしたり、内臓の働きを高めたりして、治療を行います。DSCN0384
鍼は髪の毛よりも細いものを使用していますので、痛みはありません。
また、接触鍼という、刺さない鍼もあります。

お灸は、動物には毛がありますので、直接もぐさを置く方法ではなく、「棒灸」というものを用いて、間接的に、少し広い範囲で施灸していきます。これなら毛があっても大丈夫です。
漢方に関しては、現在当院では、「日本ペット中医学研究会」に所属し、ペット用に特別に調整された、のませやすい「漢方サプリメント」を用いています。

どんな時に鍼灸?

一般的には、椎間板ヘルニア、関節炎などに効果を発揮しますが、それ以外の内科疾患・慢性疾患にも使います。特に、ネコちゃんの腎不全では、初期から末期まで、症状(便秘、低体温、食欲不振など)の緩和と精神的なリラックス効果が期待できます。また、手術後の養生や季節の変わり目の体調変化をなるべく小さくするなど、予防的な用い方もできます。DSCN1232

漢方は、まさにあらゆる場面で出番があります。
症状を取ることも大切、原因を探ってそこへ働きかけることも大切、症状が取れてから再発しないように体質を変えていく「養生」も大切、の考え方で、若いペットから高齢の子まで、本当に幅広く活用できるものです。

費用の目安

体格、症状によって違いますが、
ホットパック/アイスパックを用いた施術
集毛鍼・ローラー鍼による施術
びわの葉温灸(5~10分程度)
が各1,000円~です。

鍼治療は鍼の本数により500円~3000円程度ですが、それ以上かかることもあります。

低周波パルスと鍼の組み合わせ、マッサージ・ストレッチ・指圧等は施術時間など症例によって変わってきます。

例:椎間板ヘルニアのワンちゃん 体重5kg
集毛鍼・ローラー鍼による施術 1,000円
びわの葉温灸         1,000円
背部ツボへの鍼治療(ツボ4箇所)+低周波パルス+マッサージ・リハビリ(20分)
4,500円
計              6,500円

漢方サプリは、サプリ1種類につき~5㎏の子で1日100円、5~15㎏の子で1日200円15~25㎏の子で1日400円くらいです。
サプリを数種類組み合わせて使うことが多いので、種類が増えると費用もかかりますが、状態が変化していき、治療から「養生」へと変わっていくと、種類も量も減って来ることがほとんどです。

 

 

 

Copyright© 2015 さくら動物病院 All Rights Reserved.